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歯肉について

どうして加齢とともに歯肉は減っていくのですか。

一つ目の原因は、ただの老化現象です。
歯肉の下には歯槽骨という骨があります。加齢とともに歯槽骨もだんだん痩せていきますので、その上にある歯肉もいっしょに下がってきます。一般的に、歯肉は10年で0.数ミリ~1ミリ程度下がると言われています。

二つ目の原因は、加齢による歯周病の進行です。
歳をとると、若い頃に比べて免疫力が低下してきます。免疫力が落ちてくると歯周病菌に対する抵抗力も下がり、歯周病にかかりやすくなります。そして、歯周病の進行により、歯を支えている大事な骨である歯槽骨を溶解し、歯肉も下がってしまいます。 詳細は次の質問に対する答えの中で説明します。

加齢により歯周病が進行しやすいとのことですが、詳しく教えて下さい。

「歯肉炎」と「歯周炎」はともに歯周病です。歯肉の炎症にとどまっているものを「歯肉炎」、歯周組織にまで炎症が及ぶものを「歯周炎」と呼びます。歯周組織とは何かというと、歯肉プラス歯槽骨のことです。中学生や高校生くらいまでの若い人たちは免疫力がすごく高いので、歯肉だけで免疫反応が起こって細菌を中に入れないようにしておくことができます。感染したとしても期間も短いです。

それがどんどん年をとっていくにつれて、免疫力は低下していきます。すると、今度は細菌の方が勝ってしまい、細菌が歯肉の中に入っていきます。そして、歯肉の中で免疫反応、免疫と細菌の戦いが起こります。免疫細胞は血液中に存在しますので、菌と戦っているところへ血液がどんどん送られてきます。赤い歯肉というのは血液がいっぱいになって腫れている状態なのです。

細菌の方が勝って感染が起こってくると、歯肉の中の免疫反応だけでは抑えきれないと自分の体が判断します。そして、骨を細菌から遠ざけようとして、どんどん骨を減らしていってしまうのです。人間の体の中で一番重要なのは何かというと骨です。骨というのは、血管成分がすごく少ないので免疫力が発揮できない環境にあります。少しでも感染すると骨の中でどんどん炎症が広がってしまい、恐ろしい病気を引き起こしてしまいます。ですから、人間には、自分で自分の骨を壊す破骨細胞というものが備わっています。細菌が侵入しようとするのを防ぐ自己防御反応として、骨の破壊を起こすのです。細菌がある一定の距離以上近づいてきたら、一定の距離を保つようにどんどん骨を減らしていきます。それがいわゆる歯周病です。 細菌と戦うために歯肉にどんどん血液が送られてきて腫れあがる、骨はどんどん逃げていく、下がっていく。その差が歯周ポケットになります。

歯周病治療ではどのようなことを行うのですか。

歯周ポケットの深さが、3ミリ以内だと正常です。それは、炎症がないポケットになります。4ミリ以上になってくると普通の歯磨きでは細菌がとれません。歯科衛生士さんが専用の道具で、ハブラシでは届かない奥の細菌を一生懸命かき出してくれます。腫れあがった歯肉は細菌がなくなったら、血液を送ってくる必要がなくなるので、血液の量が少なくなってきます。そうすると腫れあがっていた歯肉がへこみ、歯周ポケットが浅くなります。この基本治療で、ハブラシが溝の中まで届くようになったら、定期メンテナンスに移行ということになります。

歯周ポケットが5ミリ以上になると基本治療での改善は見込めませんので、歯肉を切り取って溝を浅くするなどの外科治療を行います。外科処置はそれぞれの病態にあった方法が適応されます。ポケットが改善されれば、メンテナンスに移行します。

歯周病が改善したら歯肉は元に戻りますか。

たとえ、歯周病が治って細菌が減っても、減った歯肉は元には戻りません。けれど、健康な状態の歯肉や歯の周辺組織に近づけることは可能です。

例えば、歯周組織を再生する方法があります。歯の周りに薬液をつけて歯が生えてくるときと同じような環境をつくり、歯周組織の再生を促します。また、歯周病の重症化により顎の骨が溶かされてしまった部分に、自分の骨や人工の骨を移植する治療方法もあります。
但し、条件が限られているものもありますので、医師とよく相談して決めましょう。

自分で歯磨きやケアをすることにより、歯肉の健康は一生保つことができますか?

それは理論的には可能です。100%の歯磨きを毎回必ずできて、細菌が歯についていなければ骨は減りません。けれど、口の中の温度は37度くらいで、栄養分もたくさんあります。細菌にとっては、隠れるところもあり、適温なうえ栄養分もあるので、すごく住みやすいのです。ですから、ハブラシが一番重要であるのは、間違いありません。その歯磨きも1日3回だけではなく、こまめに丁寧に磨くことができれば細菌もそれほど増殖しません。けれど、細菌は数時間経つと何百倍にも増殖してしまいます。例えば、1日の歯磨きが朝と夜のみだと、かなりの数の細菌が口の中にいることになります。

実際は、歯自体は、円でもないし、四角でもないし、すごく複雑な形で何種類もあるので、ハブラシを完璧にすること事自体がすごく難しいですよね。
ですので、やはり歯科医院に定期的にメンテナンスに通うことが大切です。歯科衛生士さんがきちんと歯周ポケットの中まできれいするプロフェッショナルクリーニングをしてくれますよ。

定期メンテナンスに通えば、歯肉が減ることはありませんか。

例えば、定期メンテナンスに1か月に1回行ったとしても、残りの約30日間は自分に任されているわけです。繰り返し言うように、口の中の細菌というのは、数時間で何百倍にもなります。1日だけ歯科医院でメンテナンスを受けて綺麗になっても、次の日どうなるかというと、1日で細菌がすごく増えているわけですよね。
では、どうすればいいのか。それは、口の中をメンテナンスしやすい環境にするということが重要です。どういうことかというと、自分でハブラシをしやすい環境にするということです。

それは何かというと、一つは、すでに歯周病になってしまった人は、歯科医院で歯肉を切り取って歯周ポケットを浅くする外科処置をしてもらう。そうすることで本人は、ハブラシをしやすい環境になります。
もう一つは、矯正です。歯周病になりやすい人には、歯並びが悪い人が多いです。矯正で歯並びを治すことで、ハブラシをしやすい環境を作ることができます。また、骨の強さというのは、歯並びにも関係があります。歯並びがガタガタな歯と歯の根っこは、骨の中でも密接しているので、骨の耐える力が弱くなります。ですから、感染が起こると骨が下がりやすくなってしまいます。根っこ同士がきれいに並んでいる方が骨も強く、感染力に耐える力がありますので、矯正することも歯肉を健康に保つために大切なことです。

プロフェッショナルクリーニングを定期的に受けることは、もちろん絶対必要なことです。けれど、一番重要なことは、それプラス自分でハブラシをしやすい環境を作らなければならないということなのです。そうすることで、ご自宅での歯磨きやセルフケアで歯肉をより健康に保つことにつながります。

虫歯がなくても歯周病になる人はいますか。

それはいます。

人間の口の中は分類することができ、虫歯タイプと歯周病タイプに分けることができます。つまり、どちらの細菌が優位にいるかということで分けられます。
口の中には色々な細菌がいて、共栄共存している状態です。例えば、虫歯が増える方というのは、虫歯菌が優位な状態にあり、他の細菌は抑えられているわけです。逆に、歯周病がある人は歯周病菌が多い状態なので、虫歯が少ないということになります。両方という人はいないことはないでけれども、大概はどちらかに分かれます。

歯周病でも矯正治療は行えますか。

できないことはありませんが、基本的に歯周病のある方は矯正前に歯周病の治療を行っていただいています。矯正では歯に強い力がかかりますので、歯周病がある方がそのまま矯正を行なうと、歯周病がさらに進行する恐れがあります。また、歯周病の治療を終えて矯正を始めたとしても、歯にとっては歯周病になりやすい環境です。ご自身でのメンテナンスがきちんと行き届かない場合は、逆に歯にとって矯正をすることが悪い状況になりえるということを矯正前にご理解いただきたいです。ですので、矯正中に歯周病が再発しないために、ご自宅でのメンテナンスがすごく重要になります。

インビザラインですと、マウスピースなので取り外しができます。ご自分でのメンテナンスがしやすいですし、万が一歯周病になったときでもインビザラインの方が治療しやすいのでお勧めです。また、噛む力を弱めることができますので、歯への負担も少なく、歯周病の進行を抑えることができます。

自分の家での歯肉のメンテナンスはどうしたらいいのでしょうか。

歯の根元のすり減ったへこみは、ハブラシでできているのではないかと言われています。ですので、なるべく歯肉を傷つけないようなハブラシの仕方が大切です。

歯肉は傷つきやすいのでブラッシングの際はあまり力を入れず、小刻みに動かします。歯1本1本を丁寧に磨いてください。例えば、3本の歯をまとめて力強く磨くようなやり方はよくありません。歯を削っているようなものです。また、歯間ブラシやデンタルフロスを使用して細かいところも綺麗にするようにしましょう。

虫歯と歯周病どちらが怖いですか?

どちらが怖いかと言われたら、やはり歯周病ですね。虫歯は悪い部分を削って治療することができますが、歯周病の場合はそうはいきません。ただ、虫歯が神経部分まで達して神経をとることになると、歯の寿命は10年短くなると言われていますので、虫歯も怖いことには変わりありません。

歯周病の何が怖いかと言うと、気づかないうちに進行し、気づいた時には手遅れになっていることが多いという点です。しかも、歯周病は色々な要素が影響しあって起きますので、複雑でやっかいです。また、糖尿病や脳梗塞などの様々な全身疾患病の原因にもなっているところがもっと怖いと言えます。

このように、虫歯も歯周病もそれぞれに怖いところがあり、どちらが怖いか、正直比べられないというのが本音です。

殺菌作用のある液体歯磨きは本当に効果がありますか。

口腔内の細菌を殺せる、いわゆる殺菌できるようなものは医薬品になります。いわゆる菌を滅するわけですから、劇薬です。医薬品なら医師が管理する必要があります。けれど、一般の人でも買えて誰もが口にすることができるということは、健康被害が出ないように濃度を下げていると考えられます。ですので、液体歯磨きをしたくらいで菌が死ぬことはありえません。実際、CMをよく見てみると、細菌が全部流れきっていません。少し残っているのがわかります。

結局は、今のところ効果があるのはハブラシしかないのです。毎日歯医者に行って、毎日掃除してもらえればいいかもしれませんけど、そういうわけにはいかないですよね。

歯肉の健康を保つために定期メンテナンスはどのくらいの間隔で通えばいいですか。

最低でも半年に1回通うことが望ましいです。それはなぜかと言うと、お口の様々なトラブルを引き起こす歯石をとる必要があるからです。
人間は必ず歯石がたまります。歯肉の上にたまる歯石は、唾液中にあるカルシウムが歯に沈着したものです。その人の唾液中のカルシウムの量や体質にもよるので、歯石がたまる早さには個人差がありますが、早くて1か月でたまる人もいます。
歯石がたまった部分はきちんとハブラシすることができません。すると、歯石に向けて細菌がくっつきます。歯石自体が細菌の住処になり、虫歯や歯周病のきっかけになってしまいます。

また、歯肉に歯石があたって刺激を受けるので炎症を起こし、歯肉は腫れてしまいます。炎症をおこした歯肉の下に出血して歯根に付いて固まってしまいます。血石と呼ばれるものです。これは歯肉の中に出来上がってくる歯石なので、より歯肉を悪い状態にして、歯周病をどんどん助長させてしまいます。
ですので、そうなる前に定期的なケアが必要です。歯科医院によって、その人に適切なメンテナンス期間を決めているので、それに従うとよいでしょう。メールや葉書などでメンテナンスの時期をお知らせしてくれる歯科医院も多いですよ。大体は、3か月~半年に1回になっていると思います。

時間が経つにつれて口の中の細菌が増えるということですが、毎食後だけではなく、こまめに歯磨きをした方がいいですか。

もちろん、こまめに歯磨きをした方がいいです。歯磨きの間隔が長くなると、口の中の細菌がどんどん増えてしまいます。
食後にすぐ磨いたらいけないという先生もいるようですが、私はそうは思いません。細菌は口に入った糖分をすぐに利用してしまうので、食後にすぐ磨かなければどんどん増えていきます。ですから、できるだけ早くハブラシした方がいいと思っています。

あとは、舌を磨いた方がいいですよ。舌の上にもたくさん細菌が繁殖していますので。舌を出したら舌苔といって白いこけがついていますが、それは細菌の塊です。
舌ブラシというものがあるので、それをご使用ください。やってみると気持ちいいですよ。但し、やりすぎにはご注意下さい。舌を磨くことも、口の中の細菌の数を減らすということになります。

矯正治療について、毎日多くの方から当医院に様々なお問い合わせやご相談をいただきます。
より多くの方に、歯科矯正の現状や正しい知識をお伝えしたいと思い、この「もっと知りたい、矯正のこと、医院のこと」コーナーをスタートしました。
これから月1回程度のペースで、多くいただくご質問についてここでお答えしていきたいと思います。

[ 河原町歯科医院 Dr.江口 ]

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