「正直、格安矯正ってどうなの?」 

こんにちは。

河原町歯科・矯正歯科クリニックの太田です。

最近流行りの

「数万円から始められる」格安矯正(キレイラインなど)

ですが、矯正歯科専門のクリニックとして私たちも多くのケースをお聞きしていますし、

実際に業者の方にお話をお聞きしており、ある程度判断の情報が集まってきました。

それを皆さんにお伝えできればと思います。

結論から申し上げると、

「必ずしも悪いというわけではなく、ケースバイケースで判断してほしい」といったところです。

解説していきます。

1.格安の理由を知ろう

まず格安と言うからには、どういうロジックで安くなっているかについて知っておく必要があります。

各社、HP等でいろいろな説明をしているかもしれませんが格安矯正がインビザラインと比較して安いのには大きく分けて二つの理由があります。

①一度に直す範囲を限定している

通常のインビザラインと比較すると、

「部分矯正で済む、ライトケースを想定している」

というのが最初の理由です。

歯の一部のみを動かしたいという場合には、確かにそこまで時間やマウスピースの個数が必要になる訳ではないので、数万円から始められるというのは嘘ではありません。

例えば、前歯だけ直しましょうと言う場合にはインビザラインであっても初期費用も少なくなります。

ただ、料金設定がインビザラインとは違い、枚数ごとに課金していく仕組みのため、費用に合わせて調整できる点が魅力です。

とはいえ、格安矯正の導入に関する歯科医院への売り込み文句として「多くのケースではトータルの費用が数十万円以上になっている」ということも聞いており、安いけれど、あくまで最初の金額が安いということです。

インビザラインにも、ライトケースでは期間やマウスピースの枚数を抑えて費用を抑えることができますし、iGOという安価なプランがありますが、まだあまり知られていないのも格安矯正が流行っている要因かなと思います。

②マウスピースの枚数を制限している

二つ目は、「マウスピースの枚数を料金の基準としている」ことが理由です。

インビザラインでは、途中で治療計画を変更した場合でも、最初に払った費用だけで済みます。

これは、最初の費用に交換費用が入っているためです。

格安矯正には一般的にはこういった交換のサービスは制限があったり、そういったプラン自体がないケースが多いので、その分を安くすることができます。

これは、バッファーを設けるかどうかの判断ですので、必須ではないと判断される方は、なくても良いかと思います。

2.どういった場合に格安矯正を使うべき?

まずは、歯並びの程度によって分けられます。

歯並びがそこまで悪くないけれど一部分だけ気になるという方、また、治療を途中でやめてしまったりせず、治療計画通りに矯正がきちんと終わる方にとって、「格安矯正」は結果的に安価に矯正をすることのできるサービスです。

ただ、格安矯正では難しいと言われる状態ではそもそも扱っていただけない場合もありますし、必要枚数がベースとなるとかえって高くなるケースもあります。

格安矯正でしか予算上無理という場合でも、インビザラインを取り扱ってる矯正歯科さんにも相談をすると

結果的にはインビザラインの方がお得になることもあるかもしれません。

また、各院でプラスαのキャンペーンをやっているケースもあります。

例えば、河原町歯科では契約後の毎月の受診費用が無料ですので、一定の期間通うことになるインビザラインでは、他院よりもトータルコストを抑えることができます。

各医院さんがさまざまなサービスをしていると思いますので、あまり決め打ちをせず、複数の医院の初診相談で比較してみることが大切だと思います。

3.まとめ

現在、インビザラインの特許が一部切れてきた影響で、いろいろなサービスが台頭してきています。

それぞれの良さがあるかと思いますが、確実性やトータルサービスとしての安定性を考え、河原町歯科では現在(2022年4月時点)は格安矯正を取り扱っておりません。

今後も患者さまのご意見を聞きながら、情報を集めていきたいと思いますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

今回の記事が何かの参考になれば幸いです。

河原町歯科・矯正歯科クリニック